受験勉強の全てを他人に説明できるか?惰性を排除する根本的な考え方
受験勉強において最も重要なのは、自分が行っている全ての学習について他人に理由を説明できることである。外部の一般的な情報に頼るのではなく、合格最低点を超えるという基本ルールに立ち返り、自分の現状と目標の差を具体的に分析する。問題点は抽象的ではなく事実ベースで把握し、自分の性格や学習特性を考慮した個別最適化された勉強法を構築することで、成績の停滞を打破できる。
こんにちは、Essenceの引地(Hikky)です。
今日は、僕のチャンネル史上初の試みとして、実際のコーチング事例を元にした具体的なケーススタディをお話しします。
いつもは「本質」とか「考え方」みたいな抽象的な話が多いんですけど、「で、結局どうすればいいの?」って思ってる人も多いと思うんですよね。だから今回は、2025年度にEssenceを利用してくれたメンバーの方との実際の会話を抜粋して、僕が普段言ってる「本質」を実践に投入したらどうなったのか、リアルにお見せします。
この記事を読んでほしい人
・外部の情報(YouTube、塾のルートなど)に振り回されて、自分の勉強の方向性を見失っている受験生
・一生懸命勉強してるのに成績が停滞している人
・「自分に合った勉強法」が分からなくて焦っている学生
・「何をどう改善すればいいか分からない」状態に陥っている人
1. 「外部の情報を鵜呑みにしてしまう」という悩み
まず、この方が当時(10月頃)抱えていた悩みがこちらです。
最初は割と主体的に「自分に何が必要か」を考えて勉強を組み立てられていたんですけど、直前期に入って焦りから、外部の情報を鵜呑みにすることが増えてきた。YouTubeで見た勉強法とか、塾のルートとか、そういうのをそのまま取り入れるようになっちゃったんですよね。
で、「鵜呑みにするのをやめなきゃいけないのは分かってるんだけど、じゃあどうやって進めていけばいいか本当に分からない」っていう状態。目の前が真っ暗になって、完全に迷子になってたわけです。
これ、結構多いと思うんですよ。受験生っぽく見える勉強をしようとして、「1日何時間」「何冊やるべき」みたいな数字ばっかり気にしちゃう。で、「どうしてそれをやってるのか」っていう理由は考えない。
2. 「受験のゲームルール」を確認する――当たり前に立ち返る
僕はまず、この方に「何をどういう理由で勉強してるんですか?」って聞いたんです。
すると、ほとんどの答えが「塾のルートにあったから」「YouTubeで見たから」でした。つまり、自分で体当たりして「これが合ってた・合ってなかった」で判断したんじゃなくて、外の情報からの借り物だったんですよね。
ここで僕が最初にやったのは、認識の統一です。
「受験っていうゲームのルールって何?」って話をしました。
答えは超シンプルで、入試当日に出された問題で、合格最低点を1点でも超えること。これだけです。
逆に言うと、「1日10時間勉強したかどうか」は採点項目に入ってないんですよ。何冊やったか、何時間やったかっていうのは、あくまで手段であって、それ自体が目的じゃない。
でも受験生って、そこをめちゃくちゃ気にするじゃないですか。「8時間勉強してるんですけど、もっと増やした方がいいですか?」とか。そうじゃなくて、「合格最低点を超えるために、今の自分に何が足りないのか」を考えるべきなんです。
外の情報と自分のニーズがミスマッチしている
ここで構造上の問題があって、生徒本人は藁にもすがる思いで「とりあえず良さげな情報をピックアップしてやってみる」。
一方で、YouTubeとか塾のルートって、その生徒一人のために作られたものじゃなくて、「平均的な受験生」に向けて発信されてるわけです。だから、そこに思いっきりミスマッチが生まれる。
部分的には効果が出ることもあるんですよ。でも問題は、伸びなかった時に「何が原因で伸びてないのか」が分からないから、修正のしようがないってこと。誰かが作った料理をそのまま食べてるから、「もうちょっと塩味を効かせたい」と思っても、材料が何なのか、どうしてこういう味になってるのかが説明できないんです。
3. 「現状」と「目標」の差を事実ベースで把握する
じゃあどうするかっていうと、合格最低点と今の自分の点数を比べて、その差を具体的に分解するんです。
例えばこの方の場合、英語で3割落としてました。その3割のうち80%は長文に関わってて、長文の中でも内容一致系が半分、他のが半分。
こうやってどんどん分解していくと、「一番改善した時にコスパよく点数を上げられるのはここ」っていうのが見えてくるんですよ。で、そこを直近の目標に決める。
ここまでは割とみんなできるんです。「長文が苦手」とか、「内容一致が取れない」とか。
でも、その「状況」の説明がめちゃくちゃ荒いんですよね。
「読めない」を具体的に説明できるか
よくあるのが、「本文は読めてるはずなのに、選択肢2個まで絞った時に1個外す」とか。これ、全然具体的じゃないです。
選択肢2個、何が似通ってて迷ってるのか。内容的なものなのか、語彙が判別不可能なのか。
「読めない」っていう一言の中にも、いろんな可能性があるわけです。どの部分まで読めてて、どの部分から読めてないのか。読めなくなった理由が文法に起因するのか、語彙なのか、それとも語順がごっちゃになってるのか、強調構文とか倒置の知識がないから解釈ができてないのか。
ここを誰がどう聞いても意味が一つに決まるレベルまで説明できないとダメなんですよ。「なんか読めない」「なんか分からない」じゃ、こっちも分からないんです(笑)。
この方も最初は「英語なんか読めないんですよね」みたいな感じでした。でもそれを分解していって、全てうまくいかない時は「何がどううまくいかないのか」を具体的に説明する癖をつけたら、解決策を出すのがめちゃくちゃ楽になったんです。
4. 自分の性格・学習特性を考慮した勉強法を作る
で、ここからが本題なんですけど、「この参考書をやりましょう」ってなった時に、僕が聞いたのは「あなたは1回3時間ガッとやる方が集中できますか? それとも1回30〜40分を午前午後2回に分けて2周する方が定着しますか?」っていうこと。
この方は「割と飽き性なんで、30〜40分で切り上げた方がいいです」って答えたんです。
この情報がまさに欲しかったんですよ。
なるほど、ってことは、某武田塾チャンネルさんが「この参考書はこうやれ」って言ってても、あなたにとってそれはあまり良くない手なんですよね。自分の飽き性っていう性格を考慮して、この参考書は無理して1日3時間とかやらずに、このコンパクトな量で午前午後でやる。その代わり、人よりもちょっと長い期間薄く広く伸ばした方がいいから、1週間で終わるのが一般的なところを2週間やりましょう、と。
これで初めて、自分がやるべき勉強法の1サンプルができたわけです。
英語が終わったら、国語も同じ考え方で
じゃあ次、国語についても同じ考え方でやっていきましょう。
国語、今赤本解いた時どういう問題をどういう視点で失点してますか? 今までどういう意識で何を勉強してきましたか? それ今取れてるんですか、取れてないんですか?
今までこういう意識でこれやってましたって言って点数取れてないんだったら、その意識から変えていかなきゃいけないから、もっと根っこから話し合っていきましょう、と。
やることはこれだけです。
- 目指すボーダーラインの確認
- その人の現在地を感覚ベースじゃなくて事実ベースで、お互い言葉にできる粒度で話していく
- 英語はこの分野がこういうふうにできてない、っていうのを具体的に分析する
- 自分の性格・学習特性(飽き性、集中力の続き方など)を考慮して、勉強法を個別最適化する
5. 「説明できない勉強」は基本的に惰性である
ここまで読んで、何となく見えてきたと思うんですけど、結局自分がやってる勉強一つ一つについて、他人にその理由を説明できるかどうかが全てなんですよ。
説明できない勉強があった時に、それで本当にいいと思いますか?
その量、タイミング、内容――どうして自分はそれをやらなきゃいけないのか、っていう理由を説明できないのにやってる勉強、本当にこれは前に進んでる勉強だと思いますか? 惰性なんじゃないの? っていう話です。
このレベルで考えられるようになれば、成績が永遠に停滞することってほとんどないと思います。そこまで難しくないです。
だから本当に今右も左も分からない、焦ってるって人は、一旦深呼吸して、このぐらい当たり前のところに立ち返ってみてください。
6. 「万能な型」を求めず、状況に応じて都度判断する
最後に一つ補足すると、僕が今回お話ししたことって、「こうすれば絶対うまくいく」っていう万能な型じゃないんですよ。
この方には「午前午後2回に分けて」って言ったけど、別の人には「1回3時間ガッとやった方がいい」って言うかもしれない。参考書も、人によって全然違う。
大事なのは、自分の現状と目標の差を事実ベースで把握して、自分の性格・学習特性を考慮して、最もコスパの良い改善点から取り組むっていうプロセスです。
万能な型を求めるより、状況に応じて都度判断する柔軟性の方が重要なんですよね。
まとめ
- 受験のゲームルールは「合格最低点を1点でも超えること」であり、勉強時間や参考書の冊数は採点項目ではない
- 外部の情報は「平均的な受験生」向けに発信されているため、自分に合うとは限らない
- 現状と目標の差を事実ベースで具体的に分解し、最もコスパの良い改善
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