参考書ルートに5000億円積まれても絶対に従わない理由
Hikkyコーチが参考書ルートの問題点を解説。個別状況を無視した一律計画の危険性、計画から外れた時の対処法不足、忘却曲線の軽視などを指摘。代替案として赤本を活用した逆算思考による個別戦略の構築を提案。自分の現在地と志望校の距離を日々測定し、状況に応じて柔軟に調整する自立型学習の重要性を強調している。
こんにちは、Essenceの引地(Hikky)です。
今日は、コメントでリクエストいただいたテーマについてお話しします。テーマは「参考書ルートに5000億円積まれても絶対に従わない理由」です。
ちょっと過激なタイトルですが(笑)、これは参考書ルートを提示している人や、参考書ルートそのものを否定したいわけじゃありません。ただ、僕が受験生だったら50兆円積まれても絶対に使わないな、と思う理由を正直にお話しするだけです。
この記事を読んでほしい人
・参考書ルートに従おうと考えている受験生
・学習計画の立て方に迷っている人
・既存の勉強法に疑問を感じている人
・ルートから外れた時にどうすればいいか不安な人
1. 参考書ルートは「大きな船」だけど、海に落ちたら泳げますか?
まず、参考書ルートっていうものに自分が便乗すると、大きな船に乗ってる気分になるじゃないですか。
何十万回再生も回ってて、「これで受かりました!」ってコメントもたくさんあって。自分は正直、参考書をどの順番でやればいいか分かんないから、それを一つの例として提示されているこのルートに乗れば、自分もある程度のところに行けるんじゃないかって期待を抱く。
特に高校3年生になったばっかりの人とか、受験勉強したことないから参考書をどの順番でどのペースでやればいいか分かんない。何が正解か分かんないって思ってる状態で、「はい、これが今年の参考書ルートですよ」って出されたら、「おお、大船に乗った気分で自分はあそこの目的地の島に着けるんだ」って思う気持ちはめっちゃ分かります。
その心理をくすぐってると僕は思いますね。
ただですよ、皆さん。この大きな船から何かの拍子にポイって海に落ちちゃった時、皆さん島まで泳いでいけるんですか?
自分でその時に、自分と島までの距離、自分がまず泳げるのかどうか、風の向き、波の高さとかを考えながら、デッドラインまでに島に着く自信ありますか?
「ルートから外れたらどうするの?」って質問、めちゃくちゃ多いんですよ。
2. 95%の受験生は計画通りに進まない現実
僕はこれまで7年間、Essenceっていうオンラインコーチングをやって、延べ700名以上の受験生とチャットと電話とビデオ通話と進捗管理をしてきました。
その中で言えることとしては、1年間トントン拍子に受験勉強が進む人ってマジで5%以下ですよ。
受かる人ってのはたくさんいるんですけど、受かるまでの過程で「こうしようと思ってた」っていう見立てから外れる人が、感覚的に95%くらいいると思ってます。
想像してみてほしいんですけど、生きてたらいろんなことあるじゃないですか。ノリノリな日もあれば、入試が近づくにつれて不安でそれに押しつぶされる日、1日思うように勉強できない日がある。
そういう日ができると「なんで直前期に勉強できなかったんだろう」って自分をまた否定し始めて、次の日もちょっとイマイチな勉強になる。それが1週間続く。
そういう人を前提にマップって作られてるわけないんですよ。理想的には「参考書ってこのペースで行けばいいよね」っていう指針であって、それを全てにするのって、人間そんなシンプルじゃないと僕は思います。
3. スタート地点が違うのに、なぜ同じルート?
参考書ルートを運転に例えたいと思います。僕、この例え結構好きなんですけど。
まず、参考書ルートって主にYouTubeとかオンライン上で参照できるものじゃないですか。で、参考書ルート見るときに、あなたが何歳か、どこの大学目指してるか、理系か文系か、どのぐらいのレベル帯に今いるのか、性格は完璧主義か飽き性か楽観的か悲観的か、そういうのを選ばせた上で表示される参考書ルートを僕見たことがないんですよ。
どんな人でもアクセスできる公の場所に参考書ルートっていうのが存在してて、それを見てみると「高校3年生はまずこれから始めてください。これが終わったらこれ、これが終わったらこれ。何月頃にこれに入ってこれに行けるといいですね」っていうものがほとんどな気がします。
これを運転に例えると、「今から運転します」っていう人が受験生である皆さんだとすると、参考書ルートってどこの地点を経由してどのぐらいのペースで進んでいけばいいかっていう、ある種ナビみたいなものだと思うんですけど——
東京からスタートするって言った時に、北海道側に行く人もいれば沖縄に行く人もいる。岩手県あたりで止まりたい人もいれば鹿児島まで行きたい人もいるわけじゃないですか。
運転する車もフェラーリで行く人もいればハイエースで行く人もいる。ペーパードライバーもいればF1レーサーもいるっていうのが、なんか受験だと思うんですよ、例えるとね。
方向も違えば、入れるべき知識の深さとか、あとその勉強する人がどういうスペックなのかとか——これすごい大事だと思うんですけど——そこ全部無視化して「受験生の皆さん、英語2026年版、英語の参考書ルート、これです!」っていうのは、どこに行くとか、どんな人が運転するとか無視して、「車乗るならまず東京の後は埼玉行って、その後福島の方に行きましょう。福島の後は秋田方面に行って、これを6ヶ月内で行けたらいいですね」っていうようなもんに近いと思うんですよ。
ちょっと乱暴に聞こえるかもしれないですけど、僕が言いたいことは、ルート、つまり「何をどういう風にやるのか」ってそんな簡単な話じゃなくないかってことなんですよ。
例えば早稲田志望だとしても
例えば早稲田志望だとしても、どのスタート地点から早稲田を目指すのかっていうのが一人として同じ人いないじゃないですか。わかりますか?
高校3年生だと皆さん仮定すると、高3までどういう過ごし方をしてきたのかでまずだいぶ分かれるじゃないですか。
- 部活に入らずに塾に入ってゴリゴリ3年間やってきて今春を迎えてる人と早稲田の距離
- 高校3年間ずっと部活やってて、なんなら今年引退した、それ一筋で終わったら夏からガチでやろうと思ってる人
距離が違うのに、参考書ルート同じなの、なぜなんですか?
これは逆に言うと、なんで頑張った人はアドバンテージ取れないルートになってるの?っていう、ここも不思議じゃないですか、皆さん。
4. 参考書ルートが無視している「忘却曲線」の現実
もう一つ大きな問題があって、それは忘却曲線を無視した参考書の進め方なんですよ。
参考書ルートって、「この参考書が終わったら次」っていう直線的な進み方を前提にしてるじゃないですか。でも、実際の人間の記憶ってそんな風に働かないんです。
1冊目の参考書をやってる間に、最初の方でやった内容ってもう忘れ始めてるんですよ。だから本当は、同じ参考書を何周もするとか、複数の参考書を並行して進めながら定期的に戻るとか、そういう立体的な勉強が必要なんです。
でもルートに従ってると、「まだこれ終わってないから次に進めない」ってなっちゃって、結果的に非効率になる。これ、マジで落とし穴だと思います。
5. 僕が現役時代にやった「赤本ファースト」戦略
じゃあどうすればいいのか。僕の答えはシンプルです。
まず赤本を解く。毎日解く。そして自分と志望校の距離を測る。
僕は受験勉強3ヶ月ちょいしかやってないですけど、あの時にやっぱり考えてたのって、地方国立落ちて、その後に出した私大も落ちたっていう、この超直前期の人向けのマップなんて存在しないんですよ。
まず自分は、3年間ルートに乗る権利すらなかった側なんですけど、その時の自分がでも、3年間ルートに乗ってきた受験生と同じゴール目指すわけですから。みんなはもう大きい船に乗って島の近くまで行ってんのに、自分はかなり離れた陸からこの海を泳いでいかなきゃいけない。
そんな時に自分がやったのが、いつも動画で言っている「まず赤本」なんですよ。
赤本が「島までの地図」になる
赤本っていうのが島の概要なんです。赤本解くと、自分と島までの距離、そしてどういう道のりが待っているのかが分かるんです。
「はい、5キロ離れてます。この辺のゾーンは波が低い。でもここは正直高いからちょっとストレスかかりそう。でもその後はこうすれば良さそうだな」っていうのが分かるから、僕は毎日赤本解いたんです。
午前中に1年分、1科目ね、英語だけ。で、マップを作るよりも、毎日自分が距離を測って、一番距離が稼げそうなタスクをこなす。で、何キロ結果進めたのかなってのを明らかにするために、次の日の朝にまた赤本解く。
点数だけ見るんじゃなくて、点数とそのミスの内訳を見て、「昨日改善しようと思ったミスが改善されてるかな」っていう、この質的なとこも見て。「よし、前に進んでる」って言ったら「いける、いける、いける、いける!」
1ヶ月経った時に「1ヶ月でこんだけ進めてんじゃん。残り2ヶ月だからいけそう、いけそう!」ってなるんですよ。
ここにルートもマップも何もいらないんですよ。
本屋さんに行けば売ってる、自分の志望校の過去問題集買って、そこでミスったところを自分が手元にある参考書と照らし合わせて、「この参考書で行けそうじゃん」、やるだけなんです。それだけで僕は良かったんですけど。
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